SWIR撮影の画素欠陥を防止する独自機能「ピクセル補正ビヨンド」
画素欠陥と画質
産業用デジタルカメラに搭載されているイメージセンサーは、製造不良や経年劣化がある場合、または高温にさらされた場合に画素欠陥を引き起こすことがあり、最終的な画質や測定精度に悪影響を及ぼします。
画素欠陥と測定精度
長時間露光時間、高ゲイン、高温など、さまざまな原因で発生する画素欠陥(白飛び、黒つぶれ)は、少量でも必要なデータが欠損するおそれがあります。
特にInGaAsセンサーについては、短波長赤外光に対する感度が高い一方で、高温下ではノイズレベルが上昇し、画素欠陥が発生しやすくなります。
撮影時に画素欠陥を直接補正
ビジョンシステムの測定精度を向上させるには、画素欠陥の補正が欠かせません。画素欠陥の補正方法には、センサーのキャリブレーション時に実施する静的補正と、撮影時に実施する動的補正の2種類があります。ピクセル補正ビヨンドは動的補正を採用しており、カメラのFPGA上で画素欠陥を検知した後、周辺画素から補間値を算出し、画素の明るさと向きを調整するため、CPUに余計な負荷がかからず、短時間で補正作業を完了できます。
SWIR撮影におけるピクセル補正ビヨンドの活用
産業用SWIRカメラには、冷却型と非冷却型の2種類があります。非冷却型は低価格であるものの、ノイズや暗電流の発生が課題になっていました。Baslerが独自に開発したピクセル補正ビヨンドを活用すれば、冷却型カメラに匹敵する画質を実現しながら、システム全体のコストを大幅に削減できます。
SWIR撮影にピクセル補正ビヨンドを導入するメリット
画像データを補間することで、従来の手法より高い補正精度を実現
補正強度を自由に調整可能
画像データに影響を与えることなく、エッジ部分なども正確に補正
彩度の異なる点滅欠陥も補正可能
画像データの整合性を確保しながら、SWIR撮影の画質を大幅に向上させるピクセル補正ビヨンドは、補正強度の細かな指定が可能であるだけでなく、FPGA処理によりCPU負荷も抑えられるなど、最適な画像を素早く簡単に生成する機能としておすすめです。
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