マシンビジョンSDK(ソフトウェア開発キット)とは?
ビジョンシステムを構築する際には、ハードウェアに加えてソフトウェアを開発する必要もあります。しかし、用途や要件に応じてソフトウェアをカスタマイズする作業は簡単ではありません。そこで登場するのが、プログラミングやアプリケーション作成のためのツールで構成されるマシンビジョンSDKです。
マシンビジョンSDK(ソフトウェア開発キット)
ビジョンシステム専用のソフトウェア開発キットであるマシンビジョンSDKには、プログラミングに必要なものがすべてセットになっています。
マシンビジョンSDKの特長
プログラミングに必要なものがすべてセットになっており、ソフトウェア開発にかかる労力を大幅に軽減できることが、マシンビジョンSDKの大きな特長です。
多くのマシンビジョンメーカーでは、それぞれのカメラ製品と互換性があるSDKを無料で提供しています。Baslerにおいても、簡単操作のプログラミングインターフェースやカメラ評価ツール、各種ドライバーが付属した総合ソフトウェアパッケージpylon Software Suiteをホームページで公開しています。
マシンビジョンSDKの構成内容
余計な労力を避けるため、マシンビジョンSDKをダウンロードする際には、以下の構成内容が含まれているか確認することをおすすめします。
カメラインターフェース(GigE、USB 3.0など)の専用ドライバー
フレームグラバーとの互換性(必要な場合)
産業用画像処理に適したAPI
各種プログラミング言語に対応したサンプルコード
操作方法やプログラミングについて解説したマニュアル類
産業用カメラの機能やパラメーターにアクセスするためのツール
変更内容や撮影効果を確認するための設定ツール
SDKを利用したプログラミング
ビジョンシステムで画像を取得しても、ソフトウェアがなければ、後続の処理を行うことはできません。画像解析、物体認識、品質管理などのためのコード作成やアルゴリズム開発を効率的に行うには、SDKを利用したプログラミングが必要になります。なお、実際のプログラミング内容は、撮影の目的や用途によって異なります。
品質管理におけるSDKの活用
SDKを活用すれば、ビジョンシステムで撮影した製品画像を解析し、不良品検知やアラーム通知などの品質監視を行うソフトウェアを素早く簡単に開発できます。
ファクトリーオートメーションの事例紹介医療・ライフサイエンス分野におけるSDKの活用
皮膚科における皮膚外観画像の比較、患部の経過観察、病変時のアラーム通知を含め、医療・ライフサイエンス分野においても、SDKで開発したソフトウェアが活用されています。
医療・ライフサイエンス分野の事例紹介スムーズなシステム構築をサポートするマシンビジョンSDK
直感操作のシンプルなインターフェース、簡単便利なAPI、充実のマニュアル類をはじめ、使いやすいSDKには、開発にかかる労力や時間の削減につながるツールや機能が多数搭載されています。
有名カメラメーカーであるBaslerでは、ソフトウェアの効果的なテスト、速度向上、画質 改善を可能にするマシンビジョン専用のビューワーやSDKをご提供することで、お客様の競争力・技術力の強化に貢献しています。
Baslerソフトウェア
pylon Camera Software Suiteには、認証済みドライバー、便利で使いやすいプログラミングインターフェース、カメラのセットアップをサポートするツール、スムーズな画像処理開発をサポートする機能など、ビジョンシステムの構築に必要なものがすべてセットになっています。