カメラ技術

SN比(信号対ノイズ比)とは?

カメラのSN比(信号対ノイズ比)とは、光信号と画像ノイズの比率を指します。SN比が高いほど画質が向上し、ノイズの少ない鮮明な画像を撮影できます。

SN比(信号対ノイズ比)

カメラで撮影を行う際には、センサーを使用して光信号を電気信号に変換します。しかし、環境温度、電気干渉などの影響により信号が減衰してしまうため、どのようなセンサーでも100%の精度で変換を行うことはできません。このような理想的な信号と実際の信号の差を「ノイズ」、信号とノイズの比率を「SN比(信号対ノイズ比)」といいます。

SN比は、一般的に20:1、30:1などの比率ではなく、dB(デシベル)の単位で表記され、信号をS、ノイズをNとした場合の計算式は、SN比=20×log(S/N)となります。

SN比
SN比による画質の違い(右に行くほどSN比が高い)

SN比を向上させる方法

信号の中に混入したノイズを排除したり、軽減したりすることはできません。そのため、SN比を向上させるには、以下の対策を講じてノイズの発生自体を抑える必要があります。

  • カメラ高品質なセンサーと電子部品を使用する

  • カメラの電子回路を適切に設計する

  • カメラのセンサーやアナログ機器の温度を下げる

  • 信号干渉を避けるためのシールド防護を行う (シールド付きのケーブルを使用するなど)

なお、SN比を向上させるために、ゲインの設定調整が行われることもありますが、ゲインが上昇すると、信号とノイズの両方が増加するため、SN比が大きく変化することはありません。ゲインは、既存の画像のコントラストを変化させるものであり、信号に含まれる画像情報には影響しないのです。

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