導入事例

Basler aceとフレームグラバーを活用した自動光学検査装置

自動光学検査装置におけるカメラと照明の構成

プリント基板検査の概要

プリント基板の製造不良を防止する自動光学検査装置を提供しているDelvitech社。

同社では、顧客の厳しい要件に対応するため、既存の装置を構成するユニットのうち、5台のカメラと複数の外部照明からなる光学ユニットを改良し、より高性能なカメラとフレームグラバー、さらにはFPGA画像処理開発環境VisualApplets を導入することで、検査の速度・精度・柔軟性を向上させることに成功しました。

プリント基板検査の課題

自動光学検査装置の光学ユニットを改良し、画質と速度を向上させるには、高画素・高フレームレート(30fps以上)かつ高速データ転送が可能な産業用カメラと、さまざまなカメラに接続できる互換性の高いフレームグラバーを準備し、すべてのハードウェア(カメラ、フレームグラバー、照明)とソフトウェアがシームレスに動作するようにしなければなりません。

このほか、最も重要な要件として、システム全体の拡張性を確保するため、カメラとフレームグラバーが自由に交換できることも求められました。

ソリューション:自動光学検査装置

本事例の光学ユニットは、メインカメラ1台(上部)、サブカメラ4台(側面)、キセノンランプ24個、RGB LED 4個、専用センサー1個から構成されています。まず、メインカメラはCMOSセンサー搭載のエリアスキャンカメラ(CoaXPress対応、25MP)に、サブカメラは同じくCMOSセンサー搭載のエリアスキャンカメラであるBasler ace Classicのモノクロモデル(Camera Link対応、4MP・180fps)に変更されました。

フレームグラバーについては、互換性の高い2種類のプログラマブルフレームグラバーが導入されており、そのうちメインカメラと照明の同期にCoaXPress対応のmicroEnable 5 VCX-QPを1台、サブカメラのトリガーにはCamera Link対応のmicroEnable 5 VCLを2台採用しています。

さらに、フレームグラバーとソフトウェアを接続するため、FPGA画像処理開発環境VisualAppletsを使用し、画像処理機能も開発。常に同じフォーマットの画像を生成し、転送できるようにすることで、カメラ、フレームグラバー、カメラインターフェースを変更した場合でも、ソフトウェアによる後続作業に影響を与えないようにしました。

プリント基板検査向けビジョンソリューションの

  • 高性能なカメラとフレームグラバーにより、プリント基板の検査効率を大幅に向上

  • 構成機器を自由に交換できるなど、優れた拡張性を実現

  • 要件に応じてVisualAppletsによるカスタマイズも可能

使用製品

‍‍ご紹介したソリューションの導入には、以下‍の製品が最適です。

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