活用事例

眼科向けカスタム製ビジョンシステム

眼科向けカスタム製ビジョンシステム

眼科向けビジョンシステムの概要

屈折検査用のレフケラトメーター、網膜検査用の光干渉断層計、眼圧検査用のトノメーターなど、眼科ではさまざまな機器を使用し、複雑な構造を有する人間の目を検査しています。それぞれ機能が異なるとはいえ、撮影を行うという点で共通していることから、これらの機器の開発・製造では、画像処理性能が重視されます。そこで、Baslerでは豊富なノウハウを活かし、ハードウェアやソフトウェアを組み合わせながら、優れた拡張性を有するカスタム製ビジョンシステムを開発しました。

眼科向けカスタム製ビジョンシステムの課題

眼科機器の開発・製造・保守にかかるコストを削減するには、共通の撮影機能を介して相互運用を実現にしなければなりません。そのため、製品の企画段階から経験豊富なメーカーと協力しながら、以下の課題を解決することが求められました。

  • 機器の相互運用に必要な撮影機能の特定

  • 機器の数や種類に左右されない、汎用性の高いハードウェアとソフトウェアの開発

  • 長期にわたるハードウェアの供給確保

ソリューション

機能が異なる複数の撮影機器を使用する用途では、汎用性の高いハードウェアとソフトウェアから構成されるコンピュータービジョンシステムを開発し、相互運用を行う方法がおすすめです。

今回開発された眼科向けビジョンシステムは、SoM、キャリアボード、レーザー、ソフトウェアのほか、カスタム製のエンベデッドコントローラーとカメラモジュールから構成されており、レフケラトメーター、光干渉断層計、トノメーターなど異なる検査機器を一括で制御できます。

そのうち、画像撮影を行うカメラモジュールについては、数百種類のラインナップを誇るBaslerカメラの中からdart MIPI対応BCON搭載モデルを採用したうえで、カスタマイズによりセンサーを変更することで、エンベデッドコントローラーとの互換性を確保しながら、コストも削減しました。

また、ビジョンシステムのカスタム開発では、ハードウェアに加えてソフトウェアも重要な役割を果たしますが、Baslerでは、pylon Camera Software Suiteやpylon vTools、ボードサポートパッケージをご提供するなど、カメラの運用・制御から画像処理開発、システム構築に至るまで、あらゆる作業をトータルにサポートしています。

このように、一定の初期投資が必要であるとはいえ、長期的なコストや運用性を考慮した場合、ビジョンシステムのカスタム開発には大きなメリットがあります。

眼科向けビジョンシステムのメリット

  • フルカスタム製のエンベデッドコントローラーにより、複数の機器を一括制御

  • 優れた汎用性&柔軟性

    • カメラなどのハードウェアを自由に追加可能

    • ソフトウェアによる機能設定が可能

  • インターフェース、センサー、予算などに応じてカメラモジュールを自由にカスタマイズ

  • エンベデッドコントローラーとカメラモジュールを使用し、複数の機器を相互運用することで、拡張性と処理能力を向上させながら、機器1台当たりのコストを削減

使用製品

‍‍ご紹介したソリューションの導入には、以下‍の製品が最適です。

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