スマートフォンカメラレンズ向け高精度MTF測定
高画素スマートフォンカメラレンズ検査の概要
スマートフォンの画質が飛躍的に向上し、カメラレンズの品質管理が重視されるなか、その検査方法の一つとしてMTF測定が広く普及しています。MTF測定装置の製造を行う中国スタートアップ企業の雲憲社では、Baslerの豊富なノウハウと高品質なビジョン製品を活用し、高精度かつ安定した画像処理を実現することで、業界内における市場シェア獲得に成功しました。
高画素スマートフォンカメラレンズ検査の課題
高画素のスマートフォンカメラレンズに対して正確なMTF測定を行うには、レンズの中央部から周辺部に向かってさまざまな距離から撮影を行うこと、つまり測定点の増加が必要不可欠です。そのため、複数の産業用カメラを同時にトリガーしながら、一貫した画質を確保することが求められました。
ソリューション:MTF測定装置における画像処理の活用
まず、MTF測定装置に内蔵された小型照明の光を拡散・均一化し、直線光に変換した後に検査対象のレンズを通過させます。次に、対物レンズで測定部位を拡大しながら、カメラセンサーで撮像。撮影データをコンピューターに転送し、ソフトウェアによる輝度分布解析を経て、最終的なMTF値を算出します。
MTF測定装置の開発に際しては、Basler ace USB 3.0対応モデル、Baslerスタンダードレンズ、Baslerプレミアムケーブル、pylonを含め、Baslerがビジョンソリューションをトータルにご提案しました。異なる距離から複数の画像を撮影し、雲憲社独自のアルゴリズムで解析することで、スマートフォンカメラレンズの正確なMTF測定を実現しています。
MTF測定装置の開発におけるBaslerビジョンソリューションのメリット
カメラ内蔵型の高度なトリガー機能により、複数のカメラの正確かつ安定した同期を実現
コンパクトなBasler aceを採用し、測定装置との接続スペースを確保
簡単操作のpylonにより、開発期間を大幅に短縮
ハードウェア、ソフトウェアに対して徹底した互換性試験を実施することで、優れた安定性と一貫した画質を実現
使用製品
ご紹介したソリューションの導入には、以下の製品が最適です。